photo by seth
こんにちは、Sethです。
カメラを持って撮影していると数年ぐらいで大体スランプに入ります。
理由は簡単
初心者の頃は新しい機材を増やしたり、撮り方を学んだり
撮影をしていくごとに自分のスキルレベルが上がっていくのが実感できるのに対し
ある程度撮影をしていくと、スキルレベルアップを実感しにくくなっているからです。
ゲームなんかでもそうですよね
最初のほうはレベルがバンバン上がるのに
中盤ぐらいになってくるとレベルがなかなか上がらない
当たり前ですけど必要経験値が上がっていくのでレベルの上がり具合が遅くなります。
そういうときにネガティブな感情で
「このままでいいのか」
「本当に撮りたい写真がとれてるのか?」
「なんかマンネリ化してきた」
「全然レベルアップしてる気がしない」
ツイッターやインスタではかっこいい写真が上がっていて、
「めっちゃカッコイイ写真・・・自信無くなる・・・」
「自分が撮った写真がクソに見えてくる・・・」
なーんてSNSを見ているとどんどん落ち込むこともあります。
そういったネガティブな感情は
- 作品に表れる
- 被写体にも伝わる
- 撮影が楽しくなくなる
- 写真撮影自体が嫌いになる
こういったことに繋がっていくので、とっとと脱出したいですよね。
つーことで写真撮影のスランプにハマったときの脱出法をいくつかお話します。
昔撮った写真を見直す
出来たら最初のほうの写真を見直してみてください。
なぜこういうことをするのかというと
昔より今の自分のほうがスキルが高いことを自覚する
ためです。
スランプになる最大の原因は最初にも書きました
「スキルレベルアップを実感しにくくなっているから」です。
簡単にこの原因を取り除く方法は昔撮った写真を見直して
「うわ~ 何だこの写真は!!!」
と黒歴史を見るような感覚で漁ってください
なんだこのクソ写真は!と思えるということは
今の貴方はそれよりも良い写真が取れるほどレベルが上がっているということです。
逆にいつまでも
「この写真最高だわ」
と過去の栄光にすがっているのは
スキルレベルが上がっていない証拠ですので気をつけましょう。
機材を制限する
スランプは大体マンネリ化した撮影方法をとっているからです。
撮影機材、撮影方法、被写体、撮影場所
このうち、撮影機材をわざと制限します。
例えば
- 場所:都内某スタジオ
- 時間:午前中
- 被写体:3人
- 撮影機材:カメラ3台、レンズ3本(単焦点2本と広角ズーム1本)、ストロボ3灯
こういった条件で撮影を何度かしている場合は
- 場所:都内某スタジオ
- 時間:午前中
- 被写体:3人
- 撮影機材:カメラ1台、レンズ1本(単焦点1本)、ストロボ1灯など
と、わざと制限するのです。
撮影はポートレートやコスプレ撮影だと撮影者だけでなく被写体の都合もあります。
全員の都合の良い条件で場所や時間、被写体の人数などが決まりますので
自分が決められるのは撮影機材というわけです。
ある程度撮影をやっていると
「最初にピン撮影をして、次に集合写真を撮って、その次は・・・アレをつかって・・・」
と流れが決まってきます。
ところが撮影機材を制限することでいつも使っている機材が無いので
「どうやって撮影しよう?」と頭を使うことになります。
この頭を悩ませて解決していくという思考が大事です。
いつも使っている機材がないのでマンネリ化した撮影はもうそこにはありません。
あなたがいつも頼りにしているズームレンズは無く
あなたがいつも使っている多灯ストロボもありません
あなたがそろえた機材は
写真をより良い写真に
撮影をより楽に、便利にするためでした。
ですが、撮影が楽ということはある意味思考が止まっている状態です。
そこにわざと不便を持ち込むことにより
今もっている機材でどうすれば良い写真が取れるか頭を悩ませるのです。
もしかしたら、今まで思考停止でやっていた撮影よりも良い写真が撮れるかもしれません。
もちろん、先に被写体に「今回の機材はこれをもって行きます」と伝えることは必要ですよ
嫌いな写真をわざと撮る
写真を撮り続けていると自分の写真を撮るポリシーやルールなどが出てきます。
私のルールは
- 斜め撮りをしない(カメラを傾けない)
- スモークは使わない
- レフ版は使わない
- 水平は綺麗に保つ
- 被写体の首に背景の境界線が入らないようにする
- 日の丸構図はやらない
- ストロボからの光を直接レンズに入れない
結構ありました。
ほかにも聞いたルールは
- トリミングはしない
- モノクロ写真は撮らない
- 彩度はいじらない
- レタッチはしない
などなど「へー おもしろいねぇ」と思うようなルールもあります。
多分私のルールも他の人からしたら
「なんで?」って思うことばかりかもしれません。
私がなぜ斜め撮りをしないのかについてはまた機会がありましたら話します。
で、スランプを脱出するために重要なのは
「マイルールをわざと破る」=「わざと嫌いな写真を撮る」
ということです。
写真が世間に広まってもう数十年です。
その間に先人たちが
「こういう写真が美しいはず」
「こうやって撮れば良い写真が撮れる」
と試行錯誤してきたわけです。
そのため、今ではネットで「写真 方法」「写真撮影 初心者」などで検索すると山のように情報が出てきます。
撮る写真のジャンルによって「良い写真」とされている定義や撮り方がそこら中に転がってるわけです。
果たして本当にそうでしょうか?
使い古された定義がいつまでも「良い」とは限りません。
いつだって新しい文明や分野の価値を作り出すのは革新者です。
この考え方はクリティカルシンキングといい、
「既存のルールや文化に批判的思想を向ける」ということです。
批判的思想とはただ非難、否定、反対するだけではありません。
情報を分析して吟味し、客観的把握をベースとして正確な理解をしてから
本当にそうなのかと見極めることです。
自分が作ったマイルール
「本当にそうなのか?」
「本当にそのルールは良い写真を撮るためになっているのか?」
というきっかけになります。
私は昔トリミングすることは「悪だ」とさえ思っていました。
今ではトリミングは技術の一つとして取り入れてます。
まとめ
- 昔撮った写真を見直す
- 機材を制限する
- わざと嫌いな写真を撮る
以上の3点がスランプを簡単に脱出する方法です。
昔撮った写真を見直す
この方法は今の自分の場所を見る(客観視)ためです。
カメラを持った瞬間のスタート地点から、今の自分はどこにいるのか?
どれぐらい写真がうまくなりたいのか?
スタートからゴールまでで今自分はどこにいるのか?
そういう意味で今の自分の場所を見るわけです。
撮影機材を制限する
わざと嫌いな写真を撮る
という二つの方法は今まで歩いていた道をわざと外れて違う視点を持つということです。
同じ場所からだと見えなかった景色も、違う視点を持つことで違う景色に見えます。
斜め撮りする話についてはこちらからどうぞ↓
ほかにも撮影者と被写体の求めている写真が違うという問題についてはまた別の機会にお話しましょう。